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2017年11月24日

【金曜特集】 「あなたは凹天を知っているか?」

【金曜特集】 「あなたは凹天を知っているか?」

今週のATALAS Blog「金曜特集」は、ちょっとばかり早い、年末特番です(別名を連載の編成作業ともいう)。
それも宮古島に生まれ、日本のアニメーション界に先鞭をつけ、灯りをともして夜明けを知らせた男、下川凹天(しもかわへこてん)の知られざる物語を知る、きっかけとしてのほんの入口を、ATALASネットワークの4番でエースで監督の宮国優子が語り部としてご紹介します(原案・協力 片岡慎泰)。
ささあさあ、遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ!

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【金曜特集】 「あなたは凹天を知っているか?」

あなたは凹天を知っているか?
現在、日本の輸出産業で最も有望なのは、アニメではないかと考えられています。
その世界の扉を開いた人が、宮古島の出身者であることを知っている人は数少ないように思います。
名前は下川凹天。本名は貞矩(さだのり)。
1892年に生まれました。新里ツドゥリャンミというところです。


【金曜特集】 「あなたは凹天を知っているか?」宮古と凹天父の熱いつながり
父の貞文は、熊本県出身の教育者で、1884年7月7日新里尋常小学校の校長になりましたが、その後亡くなります。
凹天はすぐに東京の叔父に預けられますが、宮古島にいた幼少の頃、山羊に襲われた話や、祖母と泡盛を飲んで、父の貞文に叱られたことを周囲に何度も語っていたようです。
ちなみに、父親の貞文は、教え子から慕われたようで、1901年付9月11日付『琉球新報』には、教え子であった当時の宮古教育界や政界の大物、立津春方(たてつ・しゅうんぽう)や国仲寛徒(くになか・かんと)が参加した墓碑建設の祝典開催のことが記載されています。


凹天は、本当に日本最初のアニメーターだったのか?
現在、凹天が日本最初のアニメーターであることは定説になりつつあります。
最初の制作が天然色活動写真株式会社の作品、封切りが浅草のシネマ倶楽部という記録、そして凹天とタッグを組んだ技師の柴田勝の証言が、その証拠です。
そこで1917年に上映された第一作目は何かという議論が、100周年となる今年、各地の博物館やシンポジウムで盛んになされました。当時、アニメーションのことは「「凸坊新畫帖(でこぼうしんがちょう)」や「線畫(せんが)」などと呼ばれていました。


【金曜特集】 「あなたは凹天を知っているか?」どのアニメーション作品が最初か?
『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』、『凸坊新畫帖 明暗の失敗』、そして長らく定説と考えられてきた、『凸坊新畫帖 玄関番の巻』が有力な候補です。渡辺泰をトップとしたチームは、『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』が最初の作品であると今年新説を発表しました。
しかし、有楽座の広告からいくと、もしかしたら複数上映したとも考えられるのです。真相はヤブの中です。
残っている作品は、同時代に活躍したアニメの創始者といわれる北山清太郎、幸内純一らの作品のほうが紹介されるからでしょう・・・。
しかし、有楽座の広告からいくと、もしかしたら複数上映したとも考えられるのです。ちなみに、その有楽座とは、凹天の作品を初めて上映した浅草シネマ倶楽部にひきつづき上映されたところです。
何がどう上映されたかは、初期作品においては、真相はヤブの中です。凹天が広く周知されないのは、このように初期が曖昧な状況だった事と、凹天の作品自体が残っていない事が大きな理由だったのかもしれません。
残っている作品は、同時代に活躍したアニメの創始者といわれる北山清太郎、幸内純一らの作品のほうが紹介されるからでしょう・・・。


凹天からはじめる宮古トリビア
最後に「芋」つながりの宮古トリビアをひとつ。
サツマイモが伝わった日本初の地が、宮古島なのです!
「宮古島のイモの話 」

(原案・協力 片岡慎泰)

-続く?-


【おしらせ】
市内の花ギャラリーTOME(西里通り)にて開催される「ポストカードアート展 ぴん座 2017」の会場にて、『宮古島生まれの奇才 下川凹天ファンブック 予告編』を配布しております。

「ポストカードアート展 ぴん座 2017
      ―10th anniversary PINZA Since 2007―」
日程 2017年11月23日( 木・祝)~26日(日)
時間 12:00~20:00(最終日は19:00まで)
会場 花ギャラリー TOMOE(西里通り)MAP 
【入場無料】



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