ATALAS Blog

台風シーズンがやってきた。３日現在は11号まで発生しているが、毎年20数個発生しているのでこれからが本番だ。
かつて宮古は台風銀座と呼ばれ、年に数個の台風が来るのは年中行事だった。最大瞬間風速の記録10位の中に宮古島は３つも入っている。

現在は、テレビ、ラジオ、ネット等で台風情報を得られるが、私の子どもの頃はもっぱらラジオだった。
小学生の頃にはテレビもあったが、あの頃は今のように頻繁に台風情報を流すことはなかった(あったとしても、ニュースも遅れての放送だったのであまり役に立たなかったかもしれない)。
ラジオで台風情報を得ると、まだ台風の兆しも何も感じられない中、父や兄は雨戸を閉め雨戸が飛ばないように板を打ち付けた。母は、野菜を収穫し家の中に入れる。停電は定番だったので、ランプとローソクの準備。黒くなっているランプの火屋(ほや)みがきは、子どもの仕事であった。

食事はなびぱんびん(ヒラヤーチー)や、そうめんぶってぃら(そうめんチャンプルー)。
すばぶってぃら(宮古そばの乾麺を使った、そばチャンプルー)が定番だった。
(今は、台風が近づく前と後でスーパーは混雑し、いろいろな商品が棚から消える)

台風が通り過ぎるまで外に出ることはないので、飛んできたものでケガをするとか、台風で人が亡くなったというのは聞いたことがなかった。
我が家は農家なので台風が襲来すると収入に大きな影響を及ぼす。「お金がなかったらどうするの？」と父に聞くと、「100万なら100万の生活、10万なら10万の生活をしたらいい」と言った。

最近は、昔のように台風銀座という感じではないが、平成15年の台風14号(最大風速74.1メートル)や、平成23年５月に発生した台風が上
陸したことも記憶に新しい。
台風は被害をもたらすだけだと思っていたが、海の中をかき混ぜて海水温を下げる働きもするようだ。その働きがないと海水温が上がり、珊瑚に藻などが付着とて白化する原因になるという。来なければ来ないでまた、しわ(心配)だ。

これから９月まで本格的な台風シーズンとなる。台風が直撃しないまでも近海を通る時は、晴れていてもうねりがあり海に入るのは大変危険だ。絶対海には行かないようにしよう。

【台風メモ】
年間平均の台風発生数・・・25.6個
沖縄地方への台風接近数(年平均)・・・7.4個

宮古島台風(サラ台風)　1959(昭和34)年台風第14号
最低中心気圧(陸上)　908.1hPa(歴代２位)

第2宮古島台風(コラ台風)　1966(昭和41)年台風第18号
最大風速　60.8m/s(観測地点：宮古島、歴代７位)

第3宮古島台風(デラ台風)　1968(昭和43)年台風第16号
瞬間最大風速　79.8m/s(観測地：宮古島、歴代３位)

マエミー　2003(平成15)年台風14号
最低中心気圧(陸上)　912.0hPa(歴代４位)
瞬間最大風速　74.1m/s(観測地：宮古島、歴代８位)
※200０年からスタートした「台風のアジア名」による命名