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2017年12月22日

Vol.22 「冬なのだ」

Vol.22 「冬なのだ」

ここ数日、雨や曇りの日が多く最高気温は20度を下回り寒い。
内地から比べたら笑われそうだが、海からの北風が強く体感気温はもっと低く感じる。
宮古も冬なのだ。
Vol.22 「冬なのだ」
畑では、葉タバコの苗を植えるためのマルチ張りが進められている。その横で北風に吹かれるススキ。キビの穂も出て、キビの収穫時期を知らせている。
そんな寒い日があったかと思えば、風もなく穏やかに晴れると太陽のぬくもりが温かい。
締めきった車の中は暑くなりクーラーをという時もある。

先日、東京の知り合いから紅葉の写真が送られてきたので今の宮古だよと写真を送った。すると、「さすが、宮古。冬でも木々は緑色。東京の木々と全然違う」と言われた。確かに冬とは思えない青々しさだ。宮古にも落葉する木はあるが、ほんの少しだ。

そんな中、与那覇湾には冬の渡り鳥「クロツラヘラサギ」が飛来している。
その名のごとく、黒い面をしていて、口はヘラのよう。体は真っ白で数羽の群れを時々見かける。
Vol.22 「冬なのだ」
日本野鳥の会のホームページによると、クロツラヘラサギは、東アジアだけに生息し世界的絶滅危惧種だそう。
「全長約75センチ、体重1,500グラム~2,200グラムのコウノトリ目トキ科の野鳥、干潟などでヘラ状のくちばしを左右に振りながら採食する」とある。
確かに与那覇湾は干潟。クロツラヘラサギにはもってこいの場所のようだ(与那覇湾は2012年にラムサール条約の登録湿地となった)。
クロツラヘラサギは沖縄や台湾などで越冬し、九州を経由して繁殖地の朝鮮半島に向かうとのこと。その距離なんと1,400キロ。そんな長旅をして宮古まで来ているとは。サシバもそうだけれど、その体力、能力には驚くばかりだ。
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与那覇湾にはクロツラヘラサギの他にもたくさんの鳥が飛来する。
この日は、小さな鳥の集団もいた。名前は知らないが、あまり見かけない鳥だった。与那覇湾は、春にはアオサ採りをする人の姿が見えたり、夏には、サニツ浜カーニバルが行われたりと賑やかだ。冬はほとんど人の姿を見ないが、鳥たちが賑やかな姿を見せている。


※今月から「宮古島四季折々」の掲載日が第四週金曜日に変更となりました。今後ともよろしくお願いいたします。

松谷 初美(まつたに はつみ)
1960年生 下地高千穂出身
2001年より、宮古島方言マガジン「くまから・かまから」主宰
30年住んでいた東京から昨年Uターン。現在下地に住んでいる。
毎日が新鮮。宮古の魅力を再発見中。

宮古島方言メールマガジン『くまから・かまから』
http://km22.web.fc2.com/



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