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2019年05月24日

Vol.34 「鳥たちの楽園」

Vol.34 「鳥たちの楽園」

梅雨入りした宮古だが、青空が広がり、若夏真っ盛りだ。一週間前には、ナビガース(クマゼミ)の鳴き声を今季初めて聞いた。
私の住んでいる所は、松林、サトウキビ畑、野菜畑などに囲まれた長閑な田舎にある。
朝から鳥のさえずりが聞こえ、留鳥や渡り鳥など、いろいろな種類の鳥たちを見かける。
スズメ、イソヒヨドリ、ンーバトゥ(鳩)、カラス、セッカ、メジロ、ウグイス、シロハラクイナ、ツバメ、サシバ、シラサギなどなど、他に名前も知らない鳥たちもたくさん見かける。松林の中からはリュウキュウコノハズクとおぼしき鳴き声も聞こえ、このあたりは、住人よりも鳥の数が多いと思われる。
Vol.34 「鳥たちの楽園」
【イソヒヨドリ(メス)】

今、鳥たちは恋の季節のようだ。
昨日は、イソヒヨドリのオスが尾羽を高く上げ、メスを覗き込むように一生懸命アピールをしていた。微笑ましい光景だ。

シロハラクイナは、クワックワックワッと大きな声で鳴き求愛活動真っ只中。
3、4年前、鳩の求愛場面に遭遇した事がある(鳩は、年に何度か求愛活動をするらしい)。
ある日、実家の裏の倉庫の前に2羽の鳩がいた。どうしたんだろうと見ていると、1羽の鳩が胸を大きく膨らませ、もう1羽の鳩をゆっくり追いかけている。それも首を縦に振りながら。まるで、お願いします、お願いしますと頭を下げているよう。おー、告白中かぁ。頑張ってーと見ているとメスはツーンとすまして相手にしてない様子。メスは強い(笑)。
それでもオスは一所懸命追いかける。どこの世界でも恋の成就は簡単にはいかないらしい。
Vol.34 「鳥たちの楽園」Vol.34 「鳥たちの楽園」
【左 シロハラクイナ】 【右 求愛中のハト】

子どもの頃も鳥は周りにたくさんいたはずだが、気にかけることはなかった。今見渡せばいろいろな景色に出合う。
トラクターが畑を耕しているとどこからともなくアマサギがやってきて、掘り起こされた土の中にいる虫たちを狙って付いてまわる。
田舎では、見慣れた風景だ。トラクターの主も慣れたもので追い払うことはしない。

【セッカ】
Vol.34 「鳥たちの楽園」宮古には、渡り鳥もたくさんやってくる。
宮古は渡り鳥にとって貴重なエイドステーションだと野鳥の会の人が話していた。
日本には550種類の鳥がいるそうだか、宮古で300種類確認されているとの事。サシバを始め、毎年沢山の鳥たちが羽を休めに舞い降りる。

そんな鳥たちを見るにつけ、宮古が鳥たちにとって楽園である事を嬉しく思う。ただ、土地改良や開発による野山などの減少。海への土の流出は鳥たちに影響がないだろうかとシワ(心配)だ。毎年秋に飛来するサシバの数も減少している。
Vol.34 「鳥たちの楽園」
人の営みも鳥の営みも自然があってこそ。あたらす(大切な)ばんたがみやーく(私たちの宮古)。考えていかなくてはと思う。

松谷 初美(まつたに はつみ)
1960年生 下地高千穂出身
2001年より、宮古島方言マガジン「くまから・かまから」主宰
30年住んでいた東京から昨年Uターン。現在下地に住んでいる。
毎日が新鮮。宮古の魅力を再発見中。

宮古島方言メールマガジン『くまから・かまから』
http://km22.web.fc2.com/



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