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2019年03月22日

Vol.33 「春~」

Vol.33 「春~」

このところ肌寒い日が続いていた宮古。この冬は暖冬で厚着をすることもなくこのまま春?と思っていたのだが、やはり簡単には春は来ないらしい。三寒四温ということか。季節は春に向けての調整をしているようだ。
Vol.33 「春~」
【フクギ】

三寒四温を受けて、植物たちは春の装いを初めている。冬に葉を落としたモモタマナの木は新芽を出し、フクギの新芽は、新緑が目立っている。また、鳥たちも元気だ。先日、初めて鶯の鳴き声を聞いた。それから、洗濯物を干していると上空でチンチンとガイチン(セッカ)の鳴き声も。春だなー、のどかだなーと思う。
Vol.33 「春~」
【トベラ】

近所を散歩するとどこからともなく、かばすかざ(良い香り)がしてくる。
トベラの花だ。いつの間にか満開を迎えている。蝶もその匂いに誘われて花から花へ。その隣ではティカツ(リュウキュウシャリンバイ)の白い花も咲き始めた。やらびぱだ(子どもの頃)には、このティカツの実もよく食べた。少しの甘味とえぐみが一緒になったような味で、そんなに美味しいわけでもなかったが、木の実を見ると手が伸びていた(笑)。
Vol.33 「春~」
【ティカツ(リュウキュウシャリンバイ)】

一週間ほど前、東京から知り合いがうちに来ていた。近所の散歩から帰ってきて、「真っ白な花が畑一面に咲いて、蝶々がたくさんいたわよ。素敵ねー!」と言う。あれ、うちの近所にそんな花畑があったけ?と思っていたら、ムツウサ(タチアワユキセンダングサ)のことだった。
Vol.33 「春~」
【ムツウサ(タチアワユキセンダングサ)】

ムツウサは、今ではお茶になったり化粧品になったりしているが、農家にとって雑草だ。休耕地や道端など、どこにでも生えている。宮古に帰ってきたばかりの頃は、私もその白い花の可憐さに写真もよく撮っていたが、今や雑草としか目に映っていなかったらしい。確かに今、どこでも満開だ。
Vol.33 「春~」
【タイワンミャーツキ】

近くの空き地には、タンポポやタイワンミャーツキなどがいっぱい。蝶々も嬉しそうに飛んでいる。

宮古には四季がないとよく言われる。内地のように四季がはっきりと分かりやすいわけではないが、宮古なりの春があり、今まさに春。小さい春、探してみよう。

松谷 初美(まつたに はつみ)
1960年生 下地高千穂出身
2001年より、宮古島方言マガジン「くまから・かまから」主宰
30年住んでいた東京から昨年Uターン。現在下地に住んでいる。
毎日が新鮮。宮古の魅力を再発見中。

宮古島方言メールマガジン『くまから・かまから』
http://km22.web.fc2.com/



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