ATALAS Blog

こんにちは！
宮古は雨の日も多く寒かったり暑かったりしていますが、皆さま感冒にかかっていませんか？
「感冒」は方言ではないけど、オジーオバーと話しているとよく聞く言葉なので使ってみました。
今日は少し趣向を変えて、共通語だけど宮古の気になる言葉、言い回しをレポートしていきたいと思います。

【熱い水】
熱水(アツミズ)、熱湯(アツユ)とも。
職場でよくお茶代わりに「熱い水持って来い」と言う方がいます。「お湯ですよね？」と確認すると「そう」と答えるのですが、決してその方が「お湯持って来い」と言うことはありません。
英語ではお湯のことを「hot water」と言うのと同じですね！

また、職場のデイサービスでは入浴サービスもあり、入浴予定の利用者さんに促しの声をかけるのですが、断るときの常套句で「家で水浴びしてきたからいいよ」というのがあります。
いくら亜熱帯気候に属する宮古島でも80代90代の方々が水を浴びているとは思えません。まさに年寄りの冷や水です。私の中では「水浴び」とは常温の水を浴びるイメージでしたが、もしかして温水のシャワーを浴びることも水浴びと言うのか？と国語辞典を調べてみましたが、やはり水浴びは「水を浴びること」とあります。
さらに「水」を調べると、冷たいものが「水」で熱したものは「湯」とあります。しかし宮古の、特に年配の方は「水」の概念が違うのかもしれません。温度は関係なく物質、H2Oとして捉えているのではないでしょうか？
何故そうなったのかも気になります。どなたか知っている方がいたら教えてくださいね。

【歩く】
あるく。
宮古口見聞録"を読んでくれた友人から教わったのですが、宮古の年配の方々は「走る」という言葉は使わないそうです。
例えば、陸上競技大会は色んな種目がありますが、孫に「何を歩くべきか？」とか「あんたは何を歩いたか？」と聞くそうです。普通なら「走る」と言うところに「歩く」を当てはめるんですね。

確認してみようと思い、デイサービスの利用者さんたちの前で、猛ダッシュのジェスチャーをして、これを何と言いますか？と尋ねると「ピャーカリ歩き！」と答えてくれました(「ピャーカリ」とは「早く」の意味)。
また、別の方にも聞くと「ピャーカリ歩き」は、駆けっこしてる人に「早く走れ(歩け)！」と、声援を送る際の言葉と言う方もいました。

このネタを教えてくれた友人の息子さんは、地区の代表選手として陸上競技大会で走った後、親戚に結果を聞かれ「後ろのほうだった」と答えたら「いいさ～。一生懸命歩いたなら偉い！」と励まされたそうです。
息子さん、さぞかし複雑な心境だったことでしょう。いくらなんでも歩かんし！っと。
という訳で、もし運動会に応援に来たオジーオバーが孫の徒競走を見て「あんたは歩くのが早いね～！」と言っても嫌味ではないのでフォローしてあげてくださいね。

【腰】
クス。
宮古の方が言う「クス」は私が考えているより範囲が広いようです。お風呂で「クスを研いで(腰をこすって)」と言われた場合、背中まで洗う方が無難だと思われます。
またまた確認しようと来間の方々の前で左手を背面の下の方に起き、下から徐々に上げて「ここは？ここは？」と聞いてみました。すると肩甲骨の辺りまで「クス」でした！
おお！やっぱり！と思い、別の日に上地の方々にも伺ってみたら、ウエストラインより上はすぐ「背中」と答えていました。あら？じゃ、下に範囲が広いのかも？と手を下げていくとすぐに「チビタゥ(お尻)」と言い、何故そんな当たり前のことを聞くんだ？という表情でした。やはり地域によっても違うようです。

【が】
「今が来たよ」→今来たよ
「どこからが来ている？」→どこから来ている？
「今からがやるよ」→今からやるよ
のように「が」が不要なのでは？というところにさり気なく入ってきます。
「こっちにがが来ている」とも聞いたことがありますが、何故二つも「が」が入るのか不思議です。
この「が」は一体何なのか？どこからが来ているのか？ 知ってる方がいたら是非教えてください。

今回の宮古口見聞録"、いつにも増して重箱の隅をつつくようなコラムでしたがお楽しみいただけましたでしょうか？
ではまた。
あとからね～！