金曜特集「じゃーあんたなんかはなにをしているわけ?」

atalas

2015年05月29日 13:18



今月からスタートした「月イチ金曜コラム」。週替わりで4名のライターにさんに、それぞれの目線からさまざまなモノについてコラムに書いていただいております。しかし、時に暦のいたずらで、金曜日は5週あることもあります。そんな5週目はゲストライターを招いての「金曜特集」としてお届けしたいと思います。
そして最初の《第五金曜》 「金曜特集」に登場するのは、ATALASネットワークの先頭をギョサンで走る旗振り役、「プログラムコンダクター」の宮国優子です。
東京で、那覇で、宮古で、逢う人毎に幾度となく問われ何回となく答えてきた、彼女の語るATALAS像を熱く語っていただきました。



『じゃーあんたなんかはなにをしているわけ?』
※みゃーくふつのイントネーションでどうぞ!

ATALASネットワークの宮国です。
最近、タイトル通り聞かれることも多いので、確かに一度まとめておいた方がよかろう!と思い立ち、書いております。そして、活動にどのような背景があるのかも、個人的な視点ですが言語化していきたいと思います。

現在は、このブログホームページFacebook、宮古の地元の新聞などで活動の報告などをさせていただいています。ホームページは、おおまかにわかりやすく書いてあります。ブログはその延長で、ATALASネットワークに関わるメンバーが執筆しています。

さて、大枠のテーマをひと言でいうと『宮古の文化や歴史は面白いよ!みんなで楽しみませんか?』っていう活動なのです。

そして、それに世代も地域も越えて交流して、講座もするし、ついでに高校生たちと本も作ってしまおう!。形があると楽しいし、残るから面白いさいが!、ずみさいが!なのです。
その冊子の名前は『島を旅立つ君たちへ』といいます。島を出ていく高校三年生に、後輩である高校一・二年生が贈る本です。

ちょっと変かもしれませんが、宮古を代表する言葉「あららがま」(※1)な気持ちで活動しています。先人たちの残した書物の行間から、島人の暮らしのなかから溢れ出る「あらさどぅかぎさ」(※2)を追求したいのです。それがある意味、宮古の愚直でありながら、剽悍の気風(※3)をかもし出しているのだと思います。

講座や本づくりを通して、暮らしのなかの温故知新、島の再発見をしていきたいのです。それに加えて、研究者も巻き込んで、少し専門的なことも深めてみたい。それをもう少し噛み砕いて、一般の人の手に届くようにしたい。特にこれから島を担う人たちと茶飲み話をしたい。

さらに子どもたちと本づくりをするならプロフェッショナルと呼ばれる人たちに直に交流してほしい。島にない職業の人たちと触れ合うことの豊かさを体感してしてほしい。それにどうせならカッコいいの作りたいし、いっしょに面白いことを深掘りしたい。あぁ、欲深い企画さいが。

それに、島ではおしゃべりが一番の娯楽。美男美女より、面白い人がもてる、そんな気がする。みんなそれぞれのエピソードを矢継ぎ早に話し出す。個性のオンパレードだ。飲みの場は、そんじょそこらのバラエティより面白い。

講座は毎回毎回、講座後のディスカッションが盛り上がる。島の内外からやって来る、いろいろな人たちから新しい情報が加えられて、もっとワーワーとなる。それがだいずうむっし(興味深い)。

毎回思う。なんで、宮古はそんなに熱いかよ・・・と。ほんとに熱い。いや、暑苦しいかもしれない。でも、それが島そのものの独特の魅力じゃないかと思ったりする。

じゃ、なんでそうなのか。
ちょっと考えてみた。

やっぱり風土なのかな、と思う。この平たい、孤島。どんな成り立ちで、どんな先人たちがいたか。どんな戦をして、どんな交易をして、どんな風に琉球王国に属したり、日本の国家の風に吹かれたか。

そして、今の宮古はどうなのか。これからどうなっていくのか。

ある意味、長いスパンでの宮古マーケティングかもしれない。
マーケティングというと、金目の感じがするから、調査と言い換えてもいいかもしれない。その調査を受けて、島の中の人と外の人が、宮古について熱く語る。
隣りで聞いているだけで、うむっし(面白い)。

うーむ、これで説明になったであろうか。知的好奇心が止まらない。そんな人たちで運営しています。三度の飯より、いや、食べることは大事なので、三度の飯と同じくらい宮古は興味深い!と思っているように思います。

それがこのブログで、発信していけたらいいな、などと思うわけです。

だいず、この熱い、いや暑苦しい気持ち、伝わりましたでしょうか?。このブログを読んだり、講座に参加していただければお分かりになるかと思います。

※1「あららがま」
  「なにくそっ」とか、「不屈の精神」といった奮起する言葉として訳される事が多いが、宮古口
  に多いシチュエーション応じて変化する、たくさんの意味を含んでいる言葉。
  「あらら」+「がま」(詳細解説はコチラ)。 
※2「あらさどぅかぎさ」
  荒々しいが率直で美しい、ということ。
※3剽悍の気風(ひょうかんのきふう)
  「剽悍」とは、すばしっこくて荒々しく強いさまを表す言葉で、宮古の人たちにはそうした気風
  があると、明治の冒険家・笹森儀助が著書「南嶋探験」の中で云い表した。
  ちなみに笹森は青森県出身で、千島列島など北方と南西諸島を巡検し、後に奄美大島の島司や
  青森市長を務めた人物。余談だが、笹森が宮古島を訪れたタイミングは、中村十作(新潟県出身)
  らが人頭税廃止運動を本格化させた時であり、ふたりの邂逅は時代がもたらした必然だったので
  はないだろうか。
『(仮称)ATALAS ファンクラブ~宮古学~』 入会募集(予定)

宮古在住者限定で、おのおのが日夜、情熱と好奇心に任せて研究しているネタ(テーマ)を、相互に発表(おしゃぺりして)して座を楽しもうという緩いサークルを立ち上げようと計画しています。
ちょっとアカデミックな馨りを醸し出してみようと「宮古学」などと謳ってみましたが、特別な研究者である必要はなく、「日曜大工」ならぬ、「日曜研究家」として、面白おかしく文化や歴史など知的好奇心の探究を一緒に妄想しませんか?。時には現地調査と称した冒険の旅(いわゆる聖地巡礼とか)に出たりして、専門家の先生をゲストに呼んで座談会という名の質問大会とか、色々気になるコトを共に楽しむ宮古島の文系仲間の募集です。

【入会資格】
・基本、宮古在住であること(リアルなフィールドワークが可能)。
・なにかしら研究テーマ(ネタ)を持っていること(聞き逃げ禁止)。
・会費などは今のところ未定です。
・活動は最低でも月イチくらいでゆんたくが出来たらいいかなと。
~入会希望はATALASネットワークまでメッセを下さるか、スタッフまで直接お問い合わせください。

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