暑中お見舞い申し上げます!
「暑い!暑い!」と言っても、連日の内地の殺人的な暑さに比べれば、最高気温がせいぜい32~3度の宮古は避暑地のようなものでしょうか。
とは言っても子どもたちは全国的に夏休み。仕事に行く前は家族のお昼ご飯の準備に、夜はクワガタ捕りのお供にと、私の忙しさはヒートアップするばかりです。
世のお母さん方、あと1か月頑張りましょう!
さて今回は我が家のボーチラ息子たちの宮古口について考えていきたいと思います。
簡単に説明しますと、私も夫も内地の出身なので宮古口は話すことはもちろん、聞くこともままなりません。なのに宮古生まれの息子ふたりは現代宮古口をちゃんと(?)どこからか覚えてきます。
兄弟の会話を聞いていると「~どーや」「~っつぁ」「~さ?」など、ネイティヴに使いこなしていてちょっと羨ましくなります。
【ボーチラ】
わんぱく。やんちゃ。暴れん坊。
【~どーや】
「~だよ」の意。「今日ホームラン打ったどーや」などと使う。
40代以下が多く使う語尾のように感じます。
【~っつぁ】
「~って」「~なんだって」の意。「明日宿題無いっつぁ」などと使う。
これは年配の方々も使う言葉ですね。
【~さ?】
疑問文にも「さ」が付く。
「は?普通付かないさ?」
「共通語では疑問文で『さ』は付かないよ」
「そうさ?」などと使う。
ある日の夜、庭の犬にエサをやりに行こうとした次男が懐中電灯のスイッチを入れるも、接触が悪く点かなかったときのことです。
次男は「あーー!ヤリライト!!」と懐中電灯に怒っていました。
どこで教わったのか尋ねても「知らん」とのこと。言葉はやはり卓上ではなく会話で覚えるのが一番良いんだろうなぁ、と思った瞬間でした。
【ヤリ】
駄目な。使えない。役に立たない。
「このボールペン、ヤリだな」など、形容詞だけでなく名詞としても使う。
同じく次男がまだ小1くらいのある日、いつもより朝食をボリュームたっぷりに作ったときのことです。
寝起きはあまり食欲の無い次男が、テーブルを見た第一声。
「は!?これを全部食べろとな?」
まるで爺さんのようなものの言い方です。
これは方言ではありませんが、「~をも」や「~をば」などの、口語ではあまり使われなくなった言い方も、宮古ではまだまだ使われています。
また、咄嗟に出る宮古口に「アイジャ!」や「アガッ!」がありますが、長男は言わず、次男だけが使います。これはもしかしたら保育園に行き始めた年齢に関係があるのでは?と想像します。
長男は2歳半頃から、次男は1歳過ぎから保育園に通ったのですが、言葉を覚える時期に宮古出身の先生方や同年代の子どもたちと、次男はより早く関わったのが影響しているのかもしれませんね。
【アイジャ!】
言わずと知れた、水が掛かったときに咄嗟に出る言葉。
内地に住んでいても「アイジャ!」と言う人がいたら、間違いなく宮古人(みゃーくぴとぅ)でしょう。
【アガッ!】
「痛っ!」の意。体の一部をぶつけたときなど、突発的な痛みの際使う。
元の言葉「アガイ」は意味・用途が多岐にわたるので、詳しくは
コチラをご参照くださいませ。
宮古のオバアたちによると、昔は方言札というのがあって、方言を話すと罰としてこの方言札を首からかけられたそうです。かけられた人はその不名誉な札を早く外したいので、友達の足を踏んだり「ワッ!」と驚かせたりして、わざと「アガッ!」や「オゴエ!」と言わせては、自分の札を友だちの首に掛け替えていたそうな。
【オゴエ!】
驚いたときに咄嗟に出る言葉。
調べてみたら東北地方や鹿児島県に於いてもこの方言札は存在していたようですが、太平洋戦争後も続いたのは沖縄県だけとのこと。
友達同士が見張り合い、方言を使わないように気をつけていたため、自然と口数も減ってしまったとも聞きました。
そんな学生時代を経験したオバアたちに宮古口を教わろうとすると、「そんなことを聞いてアンタは何をするか?」と心底不思議そうに聞かれます。
しかし時代は流れ、宮古語は沖縄語や八重山語とともに、2009年よりユネスコの絶滅危機言語の「危険(危険度を6段階に分けたうちの危ないほうから4番目)」に分類され、今や継承普及に宮古島市や沖縄県、さらには文化庁までもが取り組んでいる事態となっています。
そのうち共通語札や標準語札なんてものが登場する日が来るかもしれないですね(笑)。
宮古口だけではなく、どこの地域のお国言葉も、その土地土地の文化や暮らしがあってのものだと思うので、次の世代にも継承されていって欲しいと思います!
ではまた来月!
あとからね~